考えるべきこと

 考えるべきこと
今季の最終レースだった4日日曜日の市民大会。心配していた雨もなんとか最後まで持ち堪えてくれて、盛況のうちに無事終了いたしました。チームとしても大きな収穫を得たレースだったように思います。私自身も存分に楽しめました。開催いただいた関係者役員の方々、本当にありがとうございました。

さて、以下、市民大会を振り返って少し書いてみようと思います。辛口発言お許しください。今回も、楽しかったけれどもレース中に気になるいくつかの問題点がありました。店長も、微力ながらもロードレースの発展につながればと考えながら活動しておりますが、少しでもお役立て頂ければ幸いです。

大会に参加された皆さま、お疲れさまでした。私に注意された選手も数名おりますがご容赦ください。蛇行は技術不足だからまだしも、後方を確認せずに自分のラインを変えて別のラインに割り込む行為は、レースでは大変危険な動きです。特に旭川方面から参加していた大学生の走りがとても危なかったので、レース中も走りながらアドバイス的に少し注意しました。他の選手よりも経験の長い私の役割だと思っています。

見ていると、左側に飛び出しポジションを上げたと思ったら今度は右側に移動。かなり危ない走り。これは、集団内で前方に空いているところがあったらそこに移動したいのだと思いますが、中切れでもない限りまったく意味のない走り。(ローテーションで先頭引きを終え前から下がってきて空いている場合はそこに入りますが)
前述のように、後ろを確認もせずに勝手にラインを変えてこのように割り込む行為は意味ないどころか大変危険です。もちろん知らないのだと思います。

レースは慣れが必要だし、回数をこなすことでいろいろと覚えていくことも多いですが、普段の練習からまわりにレースをよく知っている人がいれば習得も早いし、レースで落車などあまり有ってはほしくないアクシデントも回避できます。
まずはまっすぐ走る走行技術、そして自分が何かアクションを起こす時はまわりに注意して動く。この2点に問題なければほとんどの落車事故は防げます。まれに、上りでシッティングからダンシングに切り替えるときに、一瞬、動きがスローになって後ろの選手が絡んでしまう事故もありますが、これなども練習の時から常にスムーズな走りを身に付けていれば問題ありません。上りでのこういう走りは自分で自分の動きにブレーキを掛けているようなものですから、心当たりのある方はクライミングの時に意識して改善したほうがよいと思います。


ロードレースは本当に奥が深いです。体力だけではなく走行技術も要求されますし、レース展開を読む力があるかないかで結果も変わってきます。特に今回のような幅員の狭いコースで行うクリテリウムでは位置取りがとても重要です。集団の中で有利なポジションをキープするためには走行技術を磨いておかなければなりません。普段から1人でトレーニングするよりも、集団で走ったほうが技術も走力もアップします。集団走行できる機会があるなら積極的に活用してどんどんレベルアップしてほしいと願います。それがレースで落車を減らすことにもつながるから。

アティック.で開催しているような練習会が他でももっと増えていけばよいですね。オープン参加で気軽に参加できる練習会があるなら、そこでレースに役立つスキルを高めていくことができます。昔、ツールの選抜チームが中心となって合同練習していた時期がありますが、そういう活発な活動が全体のレベルを引き上げていくと思います。
集団走行では、もちろん自分よりも体力が高い人と走れば個人練習よりもきつい内容にはなりますが、それを埋めていく努力をすることで確実に近づいていけるし、いつかは追い越せるかもしれません。店長も、昔、JCFの登録初年度に、入部したチームに全日本で6位に入ったクライマーの選手が居てその選手とはじめて一緒に走った時にあまりの次元の違いに愕然としたことがありました。しかし、1年後のヒルクライムレースでその選手に勝つことができました。大きな自信につながった第一歩でした。

ちょっと横道にそれますが、その選手は京都では伝説のクライマーで、冬は陸上の実業団で駅伝、夏は自転車という活動をしていましたが仕事はフルタイム。実業団でも起伏の激しいコースでは2位や3位など何度か入賞していました。今でもフルタイムでプロにも勝つ選手がいますが、体力以前にやれば出来るという意識の問題ですね。店長もその頃は京都から大阪まで毎日往復100km乗っていました。登録初年度の国体予選で優勝して京都代表で参加しましたが、短時間でそこまで力が付いたのは、プライベーターでもファクトリーチームには負けたくないという意識でした。昔は今よりもクラブチームと企業チームの実力差が少なかったように思います。練習時間が与えられている企業チームよりも速い選手はいくらでもいました。要は意識。大事なのは自分は絶対強くなれるという信念と向上心です。

話がずれています。

レースは楽ではないし時には危険も伴います。それでもレースに参加する人達はその場に大きな魅力を感じるから参加しているのだと思います。参加する動機は様々でしょう。成績を考えているひと。普段の生活では味わえないレース会場の雰囲気を楽しんでいる人。チームとして連帯感を感じてレース全体を楽しんでいる人達。アティック.のチーム員はこれらの全部をまとめて、全員がいつも連帯意識を持ちながらレースに参加していると思います。

今回の市民大会でもS3とS4クラスでは戦術を考えて走りました。残念ながら、レース全体の展開からそれらを実行することはできませんでしたが、実りあるレースだったと思います。ただ、大会ルールでS4クラスではラップアウトを設けなかったことから、ゴールを狙えたチーム員がゴール前の最終局面で周回遅れの選手に引っかかってしまい、ポジションダウンしたのは今後の改善を求めたいところです。最終コーナー付近で3、4番手で位置取りもよかったのに悔やまれます。

S3クラスでもゴールを狙えるチーム員がラスト2周での落車事故に巻き込まれてしまい、大きな怪我を負ってしまいました。落車を引き起こした原因は、あまり意味のない、危険な走りで前方にポジションを上げる選手が数名居たからです。ホームを通過してしばらくいったところで先頭のペースが落ち、後ろの選手に集団のスピードを維持しようという意識がなかったからか、ペースダウンしたあとに集団が膨らんで技術不足の選手が絡んでしまって落車を引き起こしたのではないかと思いますが、その要因が先ほどの無謀なポジションアップ。こういう走りをしている選手はいかに危険な走りをしているか自覚しなければいけません。ポジションを上げたいなら適切な時と場所を選ばなければなりません。

今回は本当に落車が多い大会でした。いつも練習会に参加いただいているSさんもゴール前のゴール勝負にまったく関係のない位置で、斜行された他の選手によって落車してしまったようです。Sさんは10番手くらいだったからゴール前は流してまわりのスピードに合わせていたら、突然前で斜行されたとのことで防ぎようがなかったようです。正直言って入賞に関係のない位置でもがいてもしょうがないですから、集団内でゴール勝負に参加できない位置では安全にゴールすることに徹するべきです。ゴール直前での斜行などはもってのほか。

落車は本当になくしていきたいものです。市民レースの場合は、走っているとよくわかりますが、技術不足と走行ルールに関係する落車がほとんどですから、参加する選手の意識次第で減らせるケースが多いと思います。
チーム内でも5名、落車事故の影響を受けました。そのうちの3名は傷を負ってしまって、なかにはフレームに大きなダメージを受けてしまったチーム員もおります。店長自身も最後の市長杯で、ラスト2周で突然目の前で起こった落車のため集団から切れてしまいました。巻き添えを食わなかったのは幸いでした。


今日は辛めの日誌ですね。いつも楽しいレースであってほしいと思っているから、ぜひ、無謀な走りをする方には自分はこういう危ない走り方をしているんだと知っていただいて、レースに参加する方全員が、かっこよく、スマートに、楽しく走りたいものですね。

店長が参加したS3のレースでは、アシストしていたチーム員が落車に巻き込まれてしまったので、ゴールは店長自身が狙いにいきました。600m手前の下りでSさんが絶妙のタイミングで右から上がってきたラインに乗っかり(Sさんが私の前でちょっと内側に切り替えた時に、その後ろで私にラインを取られて外側へ弾かれた選手、ごめんなさい。これもポジション取りのテクニックです)、次の上りでアタックして一気に行こうとしましたが、集団を離せず一度しきり直して、最終コーナーを2番手で通過の絶好のポジションだったにも関わらず、やっぱりスプリント練習をしていないと駄目ですね。最後はゴール手前で数人に差されて6位に終わりました。今回も、獲ったのは先頭は引かずに最後だけ出てくる選手でしたが、途中、集団を崩せなかったのは残念です。何度か動いたんですけどもね。

市長杯も残念な結果に終わりましたが、こちらはもともとゴールは考えていないし、チーム員と一緒に何度か先頭を引いたからよしとします。市長杯のほうは、そのちゃんが指示を出してくれたからそのとおりに走りました。パパ全力で行け~って^^
ホームで引いていてアナウンスされている時もわかったようです。「あ、パパだ」って言っていたみたいだから。(ありがとうね。実は、そのちゃんが私にとってレースに参加する一番の原動力なのです。娘の前では恥ずかしいレースはできない)

チーム員も今回は積極的に走っていました。表彰台はジュニアクラスの佐々木君だけですが、積極的に走ったその内容は表彰台に立つのと同じくらいに観る人の心に残ったものと思います。
MLのメールを見ていると、店長もですが、チーム員もさらに来年に向けモチベーションが高まったようです。今度は5月の開幕レース、北海道新聞杯に向けて冬もオフトレに力を入れてさらにチーム力を高めていきたいと思います。みんなでまた頑張ろうね。


[追記]
大事なことを書き忘れていました。9月18日にご紹介したパン屋さんのモン・クールさんが、会場で美味しいパンの差し入れをしてくださいました。ありがとうございました。チーム員と一緒に頂きました。とりわけ、そのちゃんには大好評だったようです。ガツガツとお召し上がりだったから^^。レースはお楽しみ頂けたでしょうか。お二人でまた観に来てくださいね。
(09.10.6: 追記掲載後、一部加筆修正)