パナレーサー Duro Protex

 パナレーサー Duro Protex
今月号のバイシクルクラブを読んでいてちょっと気になったので書いておきます。

少し前の話になりますが、パナレーサーから出たNewタイヤのDuro Protexを装着させていた時にちょっとしたアクシデントがありました。あろうことかタイヤ装着後にチューブが破裂してしまいました。タイヤ装着後のチューブ破裂はロードに関わって以来初めてのこと。原因はリムからタイヤのビードが外れてチューブがビヨ~ンと飛び出してきたためで、たまたますぐに気付いてエアを抜こうとバルブコアに手を掛けるも間に合わず、バーンと轟音とともに破裂したのでした。

もちろん手順はいつもどおりで、詳細は省きますが軽くエアを入れてタイヤサイドのラインで均等に装着させていたつもりが、高圧にした状態でビードの嵌め込み(正確にいうならビードを内側に落とす感じでの作業方法)が甘かったためリムから外れてしまったようです。
これにはもうひとつの要因があって、耐パンク性能に最大の重点を置いて開発されたこのタイヤは通常よりもケーシングが固く、タイヤサイドもしなやかさがないため、少し太めのチューブはうまくタイヤのなかに収まってくれません(注:23C使用時)。チューブは同じ対応サイズでもメーカーによって微妙に太さが異なり、今回の使用チューブはビットリアでしたがパナレーサーのエキストラライトよりも1mmくらい太くリムにタイヤを嵌めた直後は少し噛んでいる状態でした。なので、タイヤを捩ってようやくチューブを中に収めて軽く空気を入れて確認したわけですが、この捩る作業の時にしなやかさのないDuro Protexはビードが浮いた状態になって元に戻らなかったのでしょう。試してみて下さい。タイヤを捩ってビードを見えるように上に持ち上げてから離してみると、ビードの戻りが悪いことが実感できると思います。このタイヤを使用する際は十分に注意してください。雑誌の記事ではなかなか紹介されないことだと思うから、事故防止のためにもあえて書いてみました。

久々にナショナルタイヤの宮路さんに連絡してこの件を報告しておきましたが、まだ同様の話は聞かないようです。同じ症例があるかどうかはわかりません。でも他でないとも言えないので、最後に高圧にする手前でもう一度ビードを落とし込む作業をぜひお薦めします。そうしないと店長と同じ経験をしてしまうかもしれません。お気をつけ下さい。今回のことはリムとの相性も関係してくるのかもしれませんね。