サドルポジション

 サドルポジション
道内では置いているところが少ないという声をよく聞きますね。アージェードゥゼルが駆るスペインのバイクブランドBH。

今回のお客様はこれまで乗っていたMTBが事故に遭ってしまったので、今度はロードに乗りたいということでそのカラーリングのよさからBHのボランにお決めになったようです。ボランは2色展開ですが、こちらのシルバーレッドのほうが人気が高いようですね。アティック.でも今年何度かお引き合いを頂いているモデルです。

今回も納車の際にポジション合わせと、ギアチェンジのアドバイスなど一通りロードの扱い方をご説明させていただきました。シューズとペダルはすでにご用意されていらっしゃったので、持ち込みの場合は本来こちらの有料プログラムの内容になってしまうんですが今回はクリート調整もサービスで行い、これで適正フォームで安心して乗れますね。

ロードに初めて乗られる方は、こちらでアドバイスをさせて頂く前はフォームがどこかぎこちないものですが、今回藤野からお越し下さったK様はMTB歴が長いご様子で最初からきれいなフォームでした。サドルの高さを適正な位置に合わせたあとはペダリングのほうもアドバイスの必要がないくらいきれいで、これからレースにも出てみたいとお考えのようですから実現するのが楽しみですね。

以下、ちょっとポジションのおはなし。

サドルやハンドルのポジションは体力ごとに適正なポジションが変わってきますから、トレーニングとしてロードに乗る場合はその都度(体力アップしたと思った時、またはダウンしてしまった時)見直していかないといけないのですが、もしかしたら体力に関係なくずっと同じポジションのまま乗っている方も多いかもしれませんね。

酸素の取り込み量が多い筋肉は柔らかいし、少ない筋肉は弾力性がありません。筋肉は疲れていると乳酸で硬くなるし柔軟性も変わってきます。自分に合ったポジションが決まってくるとサドルの高さも体調次第でミリ単位で調整する場合もありますが(疲労が大きいと筋肉は硬くなるから高く感じる)、そうなるまでにはある程度の乗り込みも必要ですから、自分のベストポジションを探したい方はどんどん走行距離を伸ばしましょう。

そして距離が伸びて少しづつ走行スピードも高くなってきたら、サドルの高さだけでなくハンドルポジションのほうも見直す必要があります。おそらく、体の柔軟性も増してこれまでよりも高く感じるようになると思います。店長も体力の低いときはクラウチングフォームは取れなかったのに、最近は40キロ以上で走るときはアンダーバーを握ってスピードを維持するようにしています。そのほうが高速スピードでは楽だから。

酸素の取り込み量が多くなるということは、毛細血管がたくさん増えるということです。筋肉に酸素が多く含まれていると必然的に体の柔軟性も増してきます。でも、トレーニングをやめてしまうと必要のなくなった分だけ毛細血管も少なくなり、酸素の摂取能力も落ちてしまいます。
このように、早く走れるようになれるかどうか、それは酸素が深く関わり血液の質が大きく関係してくるのですが、トレーニング方法によってそれらは左右されますね。よければサイクルビギナー辞典のほうもご覧になってみてください。参考になる解説用語も掲載されていると思います。

ところで、サドルの高さによってスピードが変わるということを店長も昔経験しています。ツールド北海道の道選抜にはじめて選ばれた時、当時はナショナルから提供を受けたTTバイクが選抜選手に貸与されていたのですが、ポジション合わせを兼ねた合同練習で高さが5mm合わなかっただけで高速練習でずいぶんつらかったことがありました。5mm下げたら楽になってガンガン走れるようになりDHポジションではこんなに変わるものだとビックリしたものです。

パフォーマンスに直接影響するサドルの高さって、ロードではとても大事な要素ですね。たまに、ペダリングのときに骨盤の両端が上下に動いてしまっている方を見掛けます。あなたのサドルポジションは適正な高さですか?